11月号
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秋の蓋回議『椿づくし』定価五今年は稽古の花材として、鈴蓄積をとり合わせることが多く、何度もいける機会を得た。以前なら花会向きの大きな宮窃として扱っていたのだが、昨ノ表\らいから野蓄積の実が赤く色付くよりも先に出てきている。朱赤の大きな実が房になった鈴蓄蔽は枝も実も下垂するので投入にすると良い。私はいつも大輪の蕃織ととり合わせるのが好きだ。同じ菩十微同志、とても相性がよい。十月の東大阪花道展にて、和田先生のお弟子さんが野菩磁の実、スプレー蓄積の実と紅白の蓄積をいけておられた。四種の蕃破がとても美しく特に印象に残った。桑原楼子の「花の家の椿支度」が紹介されています。内容椿をいける/花色別椿図鑑/添えの花材図鑑/全国椿の名園と名木めぐり/ツバキの基礎知識〈叩頁の花〉棲子講談社編、000円すけ助も聞いてくるだろう。祖父達の梅擬〈U頁の花〉楼子花器貫入水盤父方の祖父の家に、梅擬が植わっていた。高さはこはほどの、あまり大きくない木で、実は私のいけた梅擬のように沢山ついていなかった。切り花用に栽培された梅擬でないかぎりそんなものらしい。先代(十三世専渓)は、花屋の梅擬で実のつき方の多過ぎるのは、実を少し減らしていけていた。その方がこの季節の感じにふさわしいのだと聞かされた。随分色々なことを教えられたのに、時々ふっと思い出すだけである。もっと身を入れて聞いておけばよかったと反省・:。艶やかな梅擬の赤い実と、鮮黄色の黄菊のとり合わせは、京都の修学院あたりの秋の感じの配色かもしれない。白菊を添えるなら、それより少し小輪の淡紅色の菊をまじえたい。梅擬と黄菊のとり合わせに、何かもうほと一と種ぎすそえるなら、花色のおとなしい杜鴎ぐらいでいいと思う。有に大きく出した梅擬に対して左には低く伸びやかに社鵠をそえた。杜鵠は横姿のいい花なのでこんな位置に適している。庭の杜鴨は十二月わぴまで咲き続けている。そろそろ白佑花材梅擬黄菊杜鵠うめもどき11

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