11月号
500/607

ジプシー・キュリオlサ〈叩頁の花〉オlサは人名ではなく何かを形容しオlサと鈴菩識というとり合わせだ渋く落ち着いた色の蓄薮である。ジプシー・キュリオlサという名前だそうだが一体どうい、つふ耳味なのだろ、っ。ジプシーはわかるがキユリた言葉なのだろう。花屋さんが時々珍しい花、珍しい品種でなくても最高の状態で育てられて見事に開いた花をプレゼントして下さることがある。ジプシーとり合わせた蕃薮の実は、「鈴蓄積」という名前で毎年秋になると花屋で売られている。実の大きさは一・五Yぐらいで、これより小さな五、ぐらいの葦微の実が「霊微」で、これはの野いば茨・つの実ということである。変わった色のジプシーと、モダンな花瓶を思いついてしまうが、渋い色の竹龍を選んだ。箆は人類の文明の発祥以来世界の各地で作り続けられた民具だが、竹寵はアジアの温暖な竹の産地で様々な編み方ができた。だが竹錐を民具から高級化させたのは中国で、日本にも輸入されるようになり室町時代には珍重され、いけばなにも用いられた。その後日本でも竹龍を編む技術が発達し、現代になると伝統的な型式をこえた魅力的な作品を創り出している。いけばなでは竹鍾の使い方に色々な約束事があるが、現代の竹芸家が確かな技術と高度な感一見で作り上げた竹祉施には古いしきたりが合わなく231サっ・はつい先日頂いよいぱ・キュリなってきているように思う。それを通り越して古い型式の竹鍾にとり合わせる花材も変わって行くことになるだろう。花材蓄薮(ジプシー・キユリオーサ)鈴番破花器竹箆フラフラと立ち上がった白い花。店の人はピメリアという名前だと教えてくれた。そして多分オーストラる。買って帰ってすぐに四五OO頁リアの花でしょうということであもある植物辞典で調べてみても、ピメリアという花は出てこない、。夢中になって探しているうちに、花と名前がよく似ているピメレア・ロセアというオーストラリアの花を見付けた。沈丁花科の植物である。だが私の買ったピメリアは葉が丸い。ピメレア・ロセアの方の葉は細長い。正しい名前、原産地も知らない花をいけて、それをテキストにのせるのは少し気がひけるのだが、こういう花は来年も又手に入るかど、っかわからない。と思うといけてみたくなるのである。そこでこの白い花をはっきり描き出せるように背景には黒を使った。濃緑色の葉の艶もよく出ている。配色には濃赤色の鶏頭を二本だけに絞った。余計な色を加えたくない。花器も背景と同じような黒色紬の角瓶に、ユーモラスな魚の模様のついたものを選んで気軽に楽しめるようないけ上がりにしてみた。どんな国の花?〈刊頁の花〉lnu

元のページ  ../index.html#500

このブックを見る