11月号
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みれ匂えし主』すすどけか枯かれ蓮はす枯か葦れあ、し枯かれ薄ττはa同じ季節に華おムなえしすすたけの企えa4今咲き残った女郎花と桔梗をいけてみた。秋草とはいうものの、女郎花や桔梗は晩夏から初秋の花で、十月には殆ど咲き終ってしまう。たまに見かけても八、九月のしっかりした姿ではなく弱々しい。作例の女郎花と桔梗は十月の中旬花屋の店の隅にあったのを見付けていけたのだが、小きな煤竹の鼎F正にいけてみると、朝夕冷え冷えしてきた晩秋の、うら淋しきが感じられる。晩秋に入ると枯れ花が季節の風趣としてよく使われる。やかに色付く紅葉とは対照的に、寂びた感じの花材だが、私達の周囲の自然、そして季節の動きを静かに告げる。秋は実りの季節と同時に、夏に力を蓄えた草花は地上に枯葉を残して地下で悠々と休眠しはじめる。花材女郎花桔梗花器煤竹鼎秋の末お6

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