11月号
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第三種郵便物認可桑原導脱流いけばなテキスト329号1990年11月1日発行(毎月1回1日発行)桑原専脱流家元発行定価山00円にも数多く残されている。現代の工芸の多くは花器とか食器という、用の美を離れてオブジェの型式をとるようになったとはいえ、日展の工芸部門や他の工芸展の出品作にはやはり花器か多い。だがその中には昔の花器とちがって花のいけにくいものもあり、11頁と裏表紙の花器かその作例である。八裏表紙の花>テキストにもよく使っているこの白い花器は口か肩から下へ切れこんでいるので、花かとまりにくい。そして人体のような形なので日本的な自然調な花材はこの花器にはぴったりこないので、とりあわせるのは大体熱帯系の個性の強い植物である。今月号にはバンクシアのオレンジ色と黄色の花に小型のモンステラをそえている。バンクシアは少し大きい花屋では必ず置いているし、小型種のモンステラの鉢植も珍しいものではない。いけばな展の参考としてとりあげてみた。花材バンクシア(黄・橙色)モンステラ花器白色釉花瓶八11頁の花>一位は大型花材としてよく使われるか短枝をまとめると緑と花の色の対照が鮮明で現代的な用い方である。花材一位バラ花器陶・卵型花瓶いちい...

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