10月号
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⑧祇王寺は二郡院の北方二00メートルの小倉山の麓にある。平家物語に有名な祇王祇女の阻れ住んだ追跡である。「新撰京都図会」に次のように記されている。「祇王は近江国野洲郡江部庄に生れ、父の死後、妹祇女とともに母刀自に従って京都に出て白拍子となった。清盛に見染められて非常な寵遇を得た。ところが加賀国より仏御前という白拍子の名手があらわれてから、清盛の心が祇王より離れてしまったので(略)人生の無情を感じた祇王母娘は浮世を逃れて嵯峨の往生院に入って尼となったが、仏御前もまた祇王を訪ねて尼となりもろともに余生を送った」c釈迦堂前町、有名な嵯峨豆脱を売る通り筋である。「一方通行ですよ」と数えてくれた尼俯、やがてその向うの小料理屋から出てくるところを失礼して一枚写させていただく。道ばたのすすきを前景にして写したこの街道はすぐそこに釈迦堂が見え、左折すると天竜寺から渡月楕名所占蹟の中のメーンストリートである。アサヒビールの石板も珍しく田舎町の風景がある。c 6 Rc しやかどうまえ祇王寺ぎおうじ釈迦堂前の道R すすきデンドロビュウムアジサイの葉

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