10月号
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↓す庵ヒFlいしcこのごろ園芸で栽培されて花屋でみかける「テッセン」は、「クレマチス」といい、中国やヨーロッパに野生している数種の原種を交配して咲かせた花で、白色、浪紫色、紫紅色などの種類がある。鉄線花と書いて、この花は細いはりがねの様な茎が蔓状に草木にまとわりついて花を咲かせる。本来は古い日本の花で中部地方の山地に野生洋名して「テッセン」「カザグルマ」の二種があり、よく似通った花である。五月頃に開花し種類によっては秋季まで咲きつづける。写莫の瓶花はすすき、白花てっせんの二種であって、禍色の大ぶりの壷にのどかに人れたこの二種の花材は、晩夏から早秋への季節憾の深い瓶花といえるだろう。今井徹郎氏の「庭の花」から「私の4れた木曽谷の実家には、丹念に刈りあげたドウダンつつじが馬の背のように長々と地に這っていた。そのうえに細い西客をアサガオみたいに仲ばしたカザグルマ(風屯)が6月の半ば頃になると、三、四枚の小簗をつけた花柚の頂に白色や淡紫色の油い八弁花を夢のように浮きあがらせていた。子供逹の遊ぶ風車に似ているのでこの名があるのだろう」。すすきfltL⑪c ⑪ 北嵯峨の奥まったところに直指庵(じきしあん)がある。大沢池の北辺を行くとやがて菖蒲谷へ通う山追があり、その山裾に幽静の地に直指庵がある。塙木の頃、効王の志篤かった近衛家の老女村岡局によって再興されたと伝えられる。もと黄槃宗の●Jで、風雅な忙紹の尼寺である。5 J しりてっせん

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