10月号
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ヽヽヽ池呵のきい池で、前方は桜並木の長堤にかこまれ、山と水のよくととのった風雅な環境に恵まれている。小雨の降る今口、芦荻のみずぎわに添うた小道に車をとめて、雨にぬれた尾花を切る。背後の遍照寺山が霧に見えかくれする。いにしえの人は汀に影たえて月のみ澄める広沢の池源三位頻政`~だ9mt..訥ぃ R等持院から御室の仁和寺をすぎると、やがて道は二つにわかれて右は高雄への道、左は鳴滝から双びが丘をすぎて竹林の道が明るくとぎれるところに、広沢の池がある。広沢の池から大覚寺の大沢の池のあたりは、て山と水の美しい名勝の地である。広沢池は宇多野から大覚寺に至るあいだにあって周囲4キロほどの大昔から月の名所といわれ沢5R ⑱長い形の福色の壺が哀ん中から二つに割れた。割れた壷だが二つをならべてみると、切断面に桑朴な味わいがみえて中々面百い。息いがけなくもこわれた壷だが、なんとなく雅趣が慇じられる。二つを並べて花を活ける。しまがやの若葉にりんどうの花、てっせんの白花の残りの花を添えて二つの花瓶に挿す。右の花瓶にはてっせんの茎に小築のあるものを首短くさして添景にする。思いつきの花だが意匠的にも而白い花といえる。九月九日の今日、てっせんはすでに終りの花、信州のりんどうも残花の姿をみせている。4 / / @ 広5すすきてっせんりんどう(` 苔‘ら;屯:,iヽ`沿芍.'注,

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