10月号
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すす与ょ・ワど・刀てコナ事’−、0渓えんじ←じ器濃い赤色の花仙濃い赤色をさす色名として「脈脂色」がある。問洋では「クリムゾン」。この牒脂とベドいぱなう名は中国の燕支山のふもとが紅花の有名な産地であったことに由来するそうである。紅花はエジプト原産といわれ、古くシルクロードを経て旬奴の手に渡り、現在の甘粛省河西回廊付近にある燕支山の麓で栽培されるようになった。その後、漢の武帝によって、この西域交易の通過点であった地は奪われることとなるが、その時旬奴のモは次のように嘆いた。「哉、燕支山をなくし、我、婦女の顔色無からしむ。」大量の紅花からとれるほんのわずかな紅。それは女性にとって大切な我が身を飾る色だった。さて花の色を見ていると、赤色といっても様々な赤色に出合う。特に深みのある赤色の花をいけると、上品な落ち着きゃ、神秘的な深さのようなものが感じられることがある。落葉の季節にこそ、濃赤色の花で心が温かくなるような花をいけたいものである。ワインレッドと二輪菊の牒脂色を加え、白菊でメリハリをつけたが、もう少し菊の葉を減らしたほうが良花材(際紛白)市松文陶花瓶薄吾亦紅菊、薄の穂の色を元にして、吾亦紅の4

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