10月号
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あかFUなあしきいとりかぶと、つノ。私には、その咲く季節が来るのを待っていヤナギラン細長い豆の英のようなものが茎からいっぱい出ているのは柳前。日の当たる側がほんのり赤紫色を帯びている。細い英が胤に揺られて弾けると中から無数の綿が飛び出してきた。柳蘭は赤花科、柳蘭属の多年草で中部地方以北の本州から北海道にかけての日当たりのよい亜高山帯の草地に群生する。花は七l九月に紅紫色の四弁花が咲きのぼる。柳蘭の葉をほとんど取り去って花瓶に立て、足元に秋色の紫陽花をかためた。紫色の組み合わせに赤紫色の花瓶を選び、柳蘭の優しい色彩が感じられるようにしている。紫陽花の葉の緑の位置に工夫してみた。花材柳蘭山鳥兜鐙檀類もある鳥児の中で一番姿のいいのは山鳥児だろう。三十年ほど昔、「日本の花l山と渓谷社刊」で雪渓を背景に写された山鳥児を見て、私の花屋さんに「こんな鳥兜、手に入るかな」と話していたら、その秋届けて下さった。早速、立花の副に使ってみたのだが、それが山鳥兜との初対.曲、だった。近頃は、良い花出さんだと、ほんの一時季、入荷しているが、見たら必ず抗ってしまる花が幾つかある。そんな花には必ず同じ季ル化器〈表紙の花〉紫陽花(秋色)赤紫粕花瓶〈2貞の花〉仙渓仙粛2

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