10月号
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山やまほ杜とと鴎yす、ふ白うろ山し風もつ露け、そう下野草、伊吹虎八月十四日から二泊三日で楼子と二人で白山に登ってきた。関東で猛威を振った凱…帯低気圧が追ってきていたが、石川県白峰村からの登山ルートは大丈夫とのことで、雨の中、四時間の急登にあえぎながら、山上のお花畑に会ってきた。高度が増すごとに、又一つの谷や山の斜面が変るごとに自然は少しづっ表情を変え、深み山や猪まし泊し料う活ど、車百合、の尾、白山鳥児などの山野草が遣しく自分たちの縄張?乞つくっていた途中、山道脇に小さな池があり、登山者に教えられて覗くと体長5咽ほどの黒い山板魚の子供が沢山泳いでいた。猫の額ほどの水溜りのようなところなのに、おそらく山の湧水が流れ込み彼らの命を守っているのだろう。近くには朽ちた倒木が苔なつむはぜして雨に濡れている。その横で夏櫨が他の樹木に先立って葉を色づかせ、苔の緑とのコントラストが美しい。夏櫨の黒い実を食べて一休み。酸っぱくても美味しかった。日頃よく使う花材だが自然の中で出会うと親しみと感謝の気持ちが湧いてくる。雨の中で出会った白山の自然をいけたくて、夏櫨の足元に倒木の苔を配し、四季咲きの撃事色どりに加えて花展に出品し(8頁上)、花展後、床の間むきにいけ直してみた。花器天目利水盤花材夏櫨杜若晒木苔9頁の花V夏櫨和則〈9

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