テキスト2012
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ムシカリ(虫狩)晴れた円は占空から雲の塊が下りてきたよう。夕焼けの色にも染まるし、月夜には遠くからでもほんのりと白く浮かび上がっている。花はと乙でいけたのより一まわり大きかった。思い出したからには度見に行って乙ょう。花材白木蓮パンダミリオクラダス彩泥花瓶(宮下善爾作)〈3頁の花〉楼子虫狩は忍すい冬か科ずら、が英占蓬ずみ属の落ザ基品木。四月頃ハ新しい岐の先に、ご覧のような白い小さな花が咲く。花の感じは、どちらかといえば地味なので、作例のような濃い赤色の蓄額ととり合わせてみた。日本には北から南まで広く分布しているので春には花が、秋に実のなる頃にも花屋に出てくる。虫狩という名の命名の由来は、はっきりしないが「ムシクワレ」がつまったものらしい。秋になると、ほとんどの葉に虫食いの跡が残る。花は白、若葉は小さく目立たないので鮮明な色の花といけ合わせてもいい四月の花木。花材虫む狩しか(り忍冬科)韮回報鳴子百合青雌花瓶(清水卯胡蝶繭花器花器作3

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