テキスト2011
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ご・ヲてんじようJa桑原専慶流いけばなテキスト日号2011年2月l日発行(毎月l回l日発行)桑原専慶流家元発行定価五二五円古門与一\\WCJξmpm凶「∞r−−の仙粛彩歳いい色のアマリリスである。最近出てきた品種だそうである。花材辞典には出てこない色の花だが、種苗会社のカタログにはのっているのかもしれない。アマリリスは江戸時代に渡来していてジヤガタラ水仙と当時の人はよんでいた。長崎の古い料理屋の応接間の格天井にも描かれていたように−記憶している。当時こんな色のアマリリスがあったとは思えないし、とり合わせたチューリップアンスリュlムもあり得ない。もしあったとして、こんな配色と花型にいけただろうか。初代冨春軒が立花時勢粧を出版した頃、長崎出島のオランダ商館にケンペルというドイツ人医師が駐在していた。医師ではあるが植物学も修めていた。日本滞在は三年ぐらいだったそうだが、その問に二度も江戸に旅行している。ケンペルは一六八三年にストックホルムからペテルブルクを経てイランを通ってインド洋に出て一六九O年に日本に到着している。その間の凡聞を「廻同奇観」という論文にまとめられている。そのうちの六篇が英訳されている。多分そのうちの一篇だろうと思う「江戸参府日記」がH本でも四十年ほど前に出版されている。古い本なので本屋に発注しているが手に入ったらゆっくり読みたい。まだ粗筋だけしか知らないが今まで習った日本史には山てこないヨーロッパ人の見聞した元禄時代の日本像は面白そうである。本が捕かれている。植物学者としての日本の植生、日本人の植物に対する見方、そしていけばなに関することも書かれている。私には必読のことの叙述に正確なスケッチまで収められている。建物の四分の一ほどしか摘かれていない。まともに令部描いたら細長すぎる。阪に短期間だが滞在している。方広寺の大仏さん、三十三間堂、治水寺の絵。、だが滞在期間が短かったので記憶を頼りに摘き上げたらしく一一一卜三間堂も四間分になっている。それに京都の正確そうな地凶。後に来日したツユンベルク、シーボルトの参差にもなっただろう。ゆっくり読んでこの頁に紹介したい。有名なシlボルトより二世紀も前の日冊である。内容としては道中ではあるが見聞した左端の絵は三卜三問堂なのだが、あの長崎から江戸までの往路では京都と大

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