テキスト2011
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家の中庭にも伽羅木が一本植わっているが、この生花のようにのびのびした姿ではない。地面から幹が水平に伸びた枝先はよく手入れされているので、この生花の胴のあたりのように、こんもりと茂っている。低く横にはった枝なので、副流しゃ留流しにいけても形がいい。九月の生花の研隻Eには伽権不を使ったが、柔軟で折れにくい枝なので皆思い思いの花型にいけ上がったようである。初冬から早春にかけて常緑の針葉樹の美しい季節である。雨の比較的多い日本の夏で充分に栄養をとって育ち、緑の色を深めている。春に生一え代わった若葉は少しずつ+以来を務として初冬には完全に大人としての逗しさをそなえる。一穂いけで見応えのある花材である。伽きや羅らぼ木く仙渓!悶真6

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