テキスト2010
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水仙花型株分け挿花器陶水撤水仙の生花は十一月末頃から二月の中頃まで生け続けるが、自分で予」れはよく生けられたと思えるよ、つな花は中々ない。初花の頃は三本。清楚に、しかもきりっとした姿を求めている。うまくいった時は嬉しいのだが。水仙は月を追って姿が変わる。初冬には花は葉よりも低くてそのよ、つな姿にいける。本数は呉、副、留だけの三体でまとまる。一月に入ると、草丈は初花の頃より少し高くなり、花は葉より少し高く伸び上がる。花の軸は真市一ぐに伸びているが、少し撲めれば真の葉にうまく添ってくれる。五本いけて小さく株分けにもできる季節である。一一月は水仙の盛季。七本いけて草の花型の副流しゃ留流しもいい。この頁の株分けはおとなしい花型だが主株は七体。二月らしく内副に雪折れ業も挿し加えている。花が葉よりもかなりム品くなってくるが、それぞれの葉組に花の軸の線を合わせなければならない。花の軸を十分携めておかないと、この花の場合、真の花は右に真直ぐに立ち上がって葉と花が、ちぐはぐな姿になってしまう。留や子株には位のついた小さな若い水仙を使う。(山芳辰男司6

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