テキスト2009
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ろさんし木の柴が亦く色づくのは秋に限ったことではない。師範認証式を行う雌山寺の境内には大きな楠があり、問川下旬の葉の生え杯わり時期には無数の亦い柴が孫ちている式の前日に掃除にうかがうと、はやくも秋が米たような錯覚を党える。また、夏に桜の木の下を辿ると、こちらも赤い葉が散っている。これは日照りが続いて水分が不足してくると、いくらか葉を落とすことで水分消裂を減らすためにおこるらしい。円以近、夏の内から紅葉した七ななか竃tの枝が手にはいるようになったが、なにかのストレスを木に与えて紅葉させているのだろう樹木を育てる人や切り枝を管理する人の並市な経験の中から、編み出されたい刀法があるに違いない。作例の七竃は十H以上張りのある姿を保ち、最後には見事に紅葉していた。素晴らしい花材である。日本にはいけばなという文化があり、花屋には花だけでなく様々な木の枝も売られている。こんなに豊かに花材を干に入れられる凶は日本だけだと思う。一流の花材を育て、息遠のもとに届けて下さる。それにしっかり応えて生かす技量と知性と情熱を持とう。花器花材七竃百合鉄線釣り鐘鉄線白色紬深鉢夏の紅葉仙渓10

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