テキスト2009
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みやまなんてんなん占んななかまどムH」などは初夏から盛夏の季節の花.ν 次に多くいけたのは「透百合」た新しい百合が毎年出てくる。どれもが大型で、茎が丈夫、葉も美しいので、広い杢問にのびのびといけると生き生きと咲いてくれる。一種でいけても充分に場がもつほど見事である。さらに小型の百合にも新品種が出はじめている。テキストでもよく使う「スイlトメモリー」などは、野生の趣も感じられて嬉しい。花色ではやはり白色から淡いJピンクが主流だが、濃赤色やチョコレート色の百合も、少数派だが増えてきている。私がいけばなを始めた頃、塑百でいける行合はまず「鉄砲百ム門」で、それも一輪咲きだったが、最近は一茎に数輪咲く輪付きのものが増え、長持ちはするが大きすぎていけにくで、それも賞花がほとんどだった。鉄砲百令も透百合も季節を問わずいけられたが、「笹百合」「姫百合」「為朝百合」「鹿の子百合」「竹島百として毎年いけていた。「関東は山百合、関西は笹百令」と一五われるが、六月から七月中旬にかけて、京都の一流の花屋では笹百合を普通に買うことができる。先日も京都北東部の大原にある道の駅でこ合こ仙数年渓、品種改良によってできKられていたが、市内の半値で売っていた。関西では庶民の花なのだ。栽培が難しい花だが、絶やさないように育てる人が増えてきているようで有り難い。一方、関東の山に育つ大型の「山百合」を少し華脊にした行合が、京都では「為朝百合」の名前で、丁度祇園祭の頃に出てくる。花の重みで茎がしなる姿は、まさに百合の語源の「揺り」そのものといった感じ。京都の夏には無くてはならない花である。祇園祭には「鹿の子百合」もよくいけたが、最近はあまり見なくなってしまった。うつむいて咲く花の花弁がくるりと反った姿は、独特の情緒がある。浴ゆか衣た姿の友性ととてもよく合っていた。そういえば、為朝百合は男性の浴衣姿に似ムロう花ではないだろうか。夏の後半、郊外の道路脇に野生化した「高砂百合」の白い花が目立つようになってきた。時々花屋でも売られているが、鉄砲百合を細長くしたような姿で、台湾原産、だそうだ。他にも乙女百合、鬼百合、小鬼百合、車百合なども希に出まわる。日本の夏は百合の季節。自生種、改良種を問わず、好きな百合を見付けて、のびのびといけたい。花材深山南天(南京七竃)花器青磁花瓶笹百合前あEA9

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