テキスト2009
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あやめオクロレウカ花型行型花器白色紬深鉢オクロレウカは大きな畠蒲の一種である。ここに使ったのは淡紫色の花で、’円地にオレンジ色の入ったオクロレウカはもっと大きい。花茎の高さは一江以上になる。スイスの友人の家に、ジャlマンアイリスとオクロレウカの白花が一列ずつ植えられていたが、了度開花季だったので、これがオクロレウカの自然な姿なのだと知った。オクロレウカロレウカとは帯黄色とい、っ昔ム味で白地の花弁に黄色の太い筋が入っている。オクロ(イエロー・オlカlは黄色のことである。ギガンテアはオクロレウカの学名は、イリス・・ヴアル・ギガンテア・ホルトというそうである。オク大という意味。だから渡来してまだ一般化しない聞は、長大アイリスとよばれていた。紫色花のオクロレウカは、白地にオレンジ色の慌の人った本来のオクロレウカより小さいが、少しおくれて白花のオクロレウカが出てくる。一本の花茎に三、四輪の花が上の方から咲いてゆく。生花の場合、高さ一伝ぐらいにいけ、花茎は五本、葉組は七組ぐらいでいい。葉の幅は広く、しっかりして水揚げもいいので安心していけられる花材である。)槙〈7頁の花〉花型草型副流し花器土色陶水盤三月初旬、華道家仲間と一緒に花木の産地に行って来た。奈良県五候市の西吉野は、宮田有柿や梅の産地で知られているが、各農家が山間の斜面に花木を植えて、農協を通じて切り枝を出荷している。農協に着き、そこから更に車でぐんぐん山を上がってゆく。途中濃い霧に視界をさ、えぎられながら慎重に峠を越えると、山並みを見下ろす気持のいい南斜面に花木畑はあった。梅、桃、桜、山菜英、棋、錦木、伽羅などが少しずつ植えられている。一年中何かの枝を家族だけで出荷できる丁度いい規模である。山菜夷の黄色い花が咲き始め、啓翁桜も蓄がふくらんでいた。春は黄色と薄紅色に染まる最高の季節だ。仙渓芳振周司イ山6

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