テキスト2009
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aA黄色い花木仁〈2頁の花〉棲子私にも待っている花が、いくつもある。三月下旬から出てくるアカシアも好きな花。此色の花木もいくつかある。でも花屋さんで見るのは山菜夷、連麹、そしてこのアカシア。月、水、金は花市場の聞かれる円。仕入れた花が店に並ぶ正午頃花屋さんに行くと、良い香りと花の生気で満たされている。そのけのとり合わせをきめて家に一民ると、花の同から帰ってきたような気分。皆が稽古に来てくれるのが待ち遠しくなる。アカシアの小さな丸いフワフワとした黄色の花の、色も形もよくて、見頃なのは僅かな期間。逃がさずチューリップの切花は十二月から入荷してくるが、もうそろそろ終わりに近い。これからは花壇や鉢植で大きく色とりどりに咲く時季になる。稽市が始まる。いつも川心うのだが本や花にも「こう咲きたいのよ」という気持がある筈。そう思っていけていると無理な形にはならない。お互いに話し合いながらの隼未である。窮屈に包まれてきた花をほどいて水切りして訴を吹き柴をのばしてやると伸び々した表情で私達に微笑んでくれる。私も微笑む。花をいける楽しみとはこんなことかもしれない。花材アカシア花器πってしまう。チューリップ濃紺ガラス器黄色い花〈3頁の花〉仙渓たくさんの踊り子が宙を舞っているような花である。オンシジウムは明るくて怪やかで華やかだが、作例のオンシジウムは少し変わっている。どこが変わっているかというと、よく見かける品種には茶色い部分があるのだが、これは花全体が黄色である。そのために、より明るくけんえる。品種々引は「ハニlドロップ」。花のつきかたもいいので、名前を覚えておかれるといいだろう。この花器は研修会用にオリジナルでつくってもらったものである。深さがあるので、茎の細いオンシジウムを長く前へ倒していけたい場合、花器の縁にもたれさせられる。黄色のオンシジウムにオレンジのパラを合わせ、季節を感じる青麦をのぞかせた。花材オンシジウム蓄積青麦花器陶コンポート色3

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