テキスト2009
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子供のいけばな「秋の実と、花二種」O三体いけ斜体副型の省略形主材薮山査子(雪の下科)やぶさんざし菊科薮山査子の実は、秋の深まりとともに緑色から黄色、樫色、赤色へと色づいてゆく。作例の実もさらに熟すともっと赤色が濃くなる。丸い実の頭には花の専が黒い口のように残っていて、赤色とのコントラストが可愛らしい。日本の山に分布する落葉低木で、低く横へ広がるような枝が多い。そのような枝を生かすには、材が横へ傾く斜体型にいけるといい。薮山査子の枝は堅いので、枝の切り口をたてに割ってから剣山にしっかりとさす。実が多くついた枝は重いのであまり倒さず、軽い枝を左前方へ傾けるように出すといい。(枝によっては右前方へ出す)枝がとまったら竜胆を枝の後ろに立て、スプレー菊を前へ低く加えて全体の足元をまとめる。竜胆の青紫色が、実の赤色を更に鮮やかに見せてくれる。竜胆は日本の山野にいくつかの野生種が自生する。それらを交配させてつくった園芸品種が切り花になるが、作例の竜胆は明るい昼間にしっかりと花を開き、夜はややすぽまりながら二週間以上咲いてくれていた。スプレー菊も多くの種類があるので、気に入った品種を選ぶといい。真主右横から見たところ三体いけ斜体副主型の省略形ス竜iプ胆5?言高lj材菊胆科点.4

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