テキスト2009
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かれひまわり枯向日葵の立花色あかり〈表紙の花〉なぜこんなに曲がっているのか。写真ではわかりにくいが、真の枯向日葵の茎は湾曲して左に下がったところから一度前へ出て上へと昇っている。強い風によるものとしても、いったいどんな風がどれくらいの時間をかけて吹くとこんな形に茎を曲げられるのだろう。すでに茎はカラカラに乾燥しているが、花の時丞にはこのジェットコースターの軌道のような茎の中を水が吸い上げられていたわけで、その生命力の不思議を感じる。この立花は華道京展の後期に出品した後、菩蔽だけをいけ変えて撮影したものである。枯向日葵の茎は空洞なので丸棒を出しておき、それに差し込んでとめている。こんなに曲がった茎を生かすことができるのも、立花ならではである。この花器は母がニューヨークで買って、ワシントンのホワイトハウスの前に、クリントン大統領夫人のヒラリl現国務長官の飾りつけたクリスマスツリーの前で百合とシlグレープの枯葉、鶏頭をいけ「花ふたり旅」のワシントンの頁に使った花器である。華やかに豆電球で色んな模様をちりばめたクリスマスツリーの後は八2頁の花〉仙渓楼子d2

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