テキスト2009
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丸葉の木(紅満作)の投入仙色付きはじめた丸葉の木(紅満作)に秋の七草の一つであるふ藤じぱ袴か、ま女おみ郎なえ花しをとり合わせた。丸葉の木の紅葉には季節の和花がよく似合う。いけた後少しずつ紅葉してゆくのも来しみである。作例の枝はまだ明るい緑色の紫が多かったが、ところどころに鮮やかな樫色が覗いている。そんな、触れるとはらりと落ちそうなハート形の小葉を見ていると、この枝とこうして出合えたことに感動する。花器には鱗模様のある茶褐色のコンポートを選び、内花のネリネで秋色を引き立てた。南アフリカからやってきたネリネは彼伴花の仲川なので、秋の和化と相性がいい。べにまんさく9 渓

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