テキスト2009
106/146

〈がいそ・もうそろそろ薄も穂の出はじめる季節である。好きな花なので毎年何回もいけている。矢筈薄は野生の法とちがって充分に栄養を与どえられて育っているので、いけておいても安心できる。この薄はテキストの日首一万とりが終わった後、内玄関の水溜に挿しておいたが、竹見から滴り務ちる水背を聞きながら、そして秋の涼しい風にゆれながら楽しそうに暮らしている。薄のとり合わせに、グロリオーサはあまり使わないかもしれないが、他の百合とちがって茎が斐状で、花の大きさにくらべて細くてしなやかな感じなので、軽やかな曲線を描く薄の葉とも形がよく合ってくれる。グロリオ!サというのはラテン語の学名だが、喜ばしいとか素晴らしいと云、主恩味である。原生しているのはアフリカや熱帯アジア。以前インドに行ったとき、道端に咲いているのを見たが、切花として育てられた花より小さい。グロリオlサの色をひき立てるのに少しだけ淡紫色の九蓋亨乞添えている。少量の紫色なので日立ちはしないがグロリオlサの赤が、より鮮明に見、えるようになる。花材矢筈滞グロリオlサ九蓋平花器赤褐色紬花瓶薄と秋風機子6

元のページ  ../index.html#106

このブックを見る