テキスト2008
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やまこぽうル化器をとられて土用から立秋ヘ八日頁の花〉褐色がかった濃紫色のダリアと同色に近いコロカシア・ブラックマジック。コロカシアというのは里芋属の総称で作例のは館長植物として凶芸栽培された品純である。いけ終わって棲子に見せると「お父さん、これナニッ、寝呆けたみたいな」。次に家元に聞いてみると「このダリア、お父さんが朝起きてきはった時の頭みたい。色はいいですけどもね」ということである。私は色だけにこだわって、ダリアの花の乱れを気にしていなかった。花材ダリアコロカシアブラックマジック花器淡青色粕花瓶〈ロ頁の花〉去の上刷が終わると立秋。その頃になると、秋草も何となく、それらしい風情をけんせ始めるように感じる。コスモスの波淡に円結根で色のめりはりをつけ、秋風がゆらせるふつくらと実った山牛芳の実。父ト々の机父はコスモスが大好きだった。没後祖母は九州のコスモスの名所で遺灰を撒いてきて「思いつきり泣いてきたの」と明るく笑った花材コスモス山午努白花桔梗褐色紬北瓶仙驚楼子。・色11

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