テキスト2008
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松と蓄一微〈表紙の花〉棲子大王松は背景のように使っている。群がった長い松葉が放射状にのびていて、蓄積とグロリオサを美しく浮かび上がらせてくれる。右側の蓄蔽は低く前に張り出して奥行きを作る。花器グリーンボウル今年は「淑氏物語川」が記録の上で確認されるときからちょうど千年にあたる。千年前の王朝の人々の暮らしにとって、花や樹木は切り離せない人生の一部だったと、「源氏拾花春秋」(父・仙粛と田辺聖子さんの共著)の中で田辺さんが書いておられる。その源氏物語は「桐輩」の巻から始まるが、「帝王の相をnJ勺えていたという源氏が、制蛍に住む.史ト武(併のい叫)をりとして・生まれたというのは、この物詩の発端としていかにも相応しい」と父が古いている。偶然にも千年紀の幕開けに立派な桐のいけばなをいけたのも何か日に見えない力が働いたのかもしれない。(三頁の花)八二頁の花〉仙渓花器黒柚コンポート八三民の花〉仙渓ル化材制(古と実)グロリオサミリオクラダスル化器トルコブルl花瓶源氏物語千年紀花材大王松グロリオサ苔桜花材飯桐水仙小菊3

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