テキスト2008
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む−かりがくあ’一さい花叩荷−Aしゅんはいろ、っ。今年も庭の椿の木にたくさんの花が咲いた。二月に山茶花と交代するように告をふくらませ、一二月に入って漸く咲き始める。花は自分の咲く順番を待つように次から次へと咲いてくれるので、長い問楽しむことができる。そして大輪種の椿が咲くのはかなり遅めである。椿のいけばなは難しい。花が咲いてる!と思っても葉の姿が変な方へ向いていたり、枝が細くて花がおじぎをしたり。勝手気ままに咲く花の姿を上手に生かす予」とができるかどうか。−」れは経験を積んで勘をつかむしかない。ただし、いくつかの注意点に気をつければ、そこそこはいけられる。先ず第一に、葉の汚れを拭くこと。霧吹きで漏らしておいてタオルやティッシュで拭くといい。「艶のある葉の木」からツヤパキ、ツバキとなったと云われるように、葉が美しくないといけない。第二に、多すぎる葉や枝を切って見せたい部分を凶立たせる。第三に、葉をねじってみる。花を隠している葉などはねじって花の下へもってき、隣り合う葉が重なっていれば、ねじって聞をあける。この三つのことに気をつけるだけで、椿の表情はかなり豊かになるだ〈友紙の花〉仙渓作例では二種の椿を朱権りの器にいけた。この器は四年前に私が家元を襲名した記念に「象彦一でつくったもので、「富存盃」と呼んでいる。丸い部分が両手におさまるくらいの大きさで、品格と混もりを感じる形が気に入っている。椿と同じく日本原産で円士容に花が咲く虫す狩いかを梼にとりAHわせてみた。虫狩は吸葛科・英運属の落葉樹で、額紫陽花に似た円い花を咲かせる。木もの漏出という組み介わせはあまりしないが、虫狩は動き、椿は色彩、というように、それぞれに役割を決めていけている。明るく柔らかな葉と濃く艶やかな葉の対照が面白い。そしてこの掠が枝二種を丸くおさめてくれている。花器盃形漆器ギリシャ語の風(アネモス)に由来するアネモネをいけるときは、前後に空間をあけておき、花が全開したときにも風が通り抜けるようにいけたい。アネモネの赤色大輪だけを選んで八本、そこにライトグリーンのシンピジウムをとり合わせ、その葉で爽やかな胤の流れを表現した。花材アネモネシンピジウムの花と葉黒色紬コンポート花材椿三桂風のアネモネ〈一月の花〉仙渓rら暗まずみ川」一釘椿2

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