テキスト2008
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会守企守*也予ホ今日の晩ごはんなにP甥っ子たちが学校から帰ってくると、決まって言うのがこのセリフ。ちょうどその頃、私がお台所で夕飯の準備をしていると、ランドセルをおろしながら、毎日飽きもせずこう尋ねるのです。「ただいまl。さく、ヤさん、華道家桑原嬰子「さあ、何やろね。食卓には何が置いてあるかな?」と、私もすぐには教、えません。今日は一白で分かるように、食卓には加茂なすと万願寺と、つがらしが、清水焼の大皿に盛つであります。夏の日差しを十分に受けて育った京都の夏野菜です。色が濃くて力強く輝いているので、そんな時は必ず観賞して、自然の恵みを感じたく思います。子供たちも今日の晩ごはん、これをどんな風に料理するのかな、どんなんができるんかな、と考えてくれたらと思うのですが。夏はいつも、野菜や果物を花と一緒にいけることが多く、半日でも一日でも、誰かに眺めてもらえたらと飾ってわぜす。ブドウの房とダリアを箆花にした京都新聞7月おけ側暮らし面カラl連載リ、トウモロコシと向日葵をガラスの大鉢にいけたりと、甥たちに狙われていることを知りながらも・・・。暑さに強い野菜や果物は、見ているだけでも身体にカがわいてくるような気さえします。そして、花を添えて、夏の彩りを楽しみます。庭に咲いた木僅と桔梗。どち、りも五月頃か、り十月頃まで咲き続ける夏の花ですが、八月に入ると少し花は一休み。やはり蒸し暑いのは苦手なのでしょうね。涼しくなる九月の下旬頃、再び花がホッとしたように沢山咲き出します。夏の花も大変なのねと、冷たい水をたっぷり張ったガラスの器にいけてあげました。互いを引き立てるような」夏野菜に花を添えて4 8 輝く然の恵みに力をもらう

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