テキスト2008
100/145

あかしムカデサボテン濃赤色のカーネーションととり合わせた葉は「忌サボテン」という名、だそうである。だが植物図鑑のサボテンの項には記載されていない。多分これは通称なのだろう。父も以前に使ってムカデサボテンとしていたが、サボテンらしい刺がないのでサボテン以外の多肉植物ではないかと調べなおしてみると、メキシコ原産のジグザグ・カクタスという品種のサボテンだった。学名はクリプトケレウス・アントニアヌスというそうである。サボテンというと、南北アメリカの乾燥地帯、そこにはカウボーイやガウチヨ(南米のカウボーイ)ということになるが、ムカデサボテンはほとんど刺がなくて多肉質だが柔軟なので優しい花ともよく合う。というのも、サボテンの花は、その樹形にくらべて、とてもかわいい花が咲くからではないかと思う。カーネーションは暗赤色のと、濃赤色で花弁の端が淡色の二種類をとり合わせた。このとり合わせなら、少しいける査を減らして、洋間の掛け花にしてムカデサボテンを垂れ下がらせていけてもよさそうである。花材ムカデサボテン花器〈表紙の花〉カーネーション白色艶消紬一属査楼子ケlプ地方原産の常緑高木1低木。ゴンドワナ植物内一頁の花V何千九も海で隔てられた場所に同じ仲間の植物が分布していることから大昔には繋がっていたのではないかという発想が生まれる。およそご−億年前、世界はパンゲアという一つの超大陸だったそうだ。それが南北に分裂し、約一億七千万年前には、北半球のロlラシア大陸と、南下球のゴンドワナ大陸に分かれて存在していた。このゴンドワナ大陸は約一億年前には更に五つの大陸に分裂しており、それぞれの大陸はその後移動を続け、現在の南アメリカ、アフリカ、インド、オーストラリア、南極とその他の島々になった。作例のレウカデbhNVンム初いいりカデンドロン)は山紋樫科・銀葉樹属の常緑樹であるが、ヤマモガシ科の植物は八十属千五百種があり、その殆どが元ゴンドワナ大陸だった地域に分布している。まさにゴンドワナ大陸の生きた証である。そして、それぞれの地域で環境の変化に適応するためどのように進化してきたかを知る上で屯要な植物でもある。レウカデンドロンは南アフリカの枝の先に花序を包むような直葉が緑、賞、赤色になるものが切り枝で輸入される。強い面のある葉とはっきりした色の花をと考えて、モンステラの大葉と胡蝶蘭をとり合わせた。仙渓2

元のページ  ../index.html#100

このブックを見る