テキスト2007
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色をしぼりこむ仙渓十二月の花曜会に谷慶裕先生が濃いワインレッドのカラlに濃赤色・濃樟色・樫色のガーベラ、そしてピンクオレンジの菩磁をと句ムPわせて白い花器にいけておられ、色彩の鮮やかさに見入ってしまった。ねらいの色を決めてその微妙な変化を楽しむ。赤の濃淡。赤からオレンジ。そういった同系色の色を重ねることで俗諺の鮮やかさを引き出すことができる。この頁の作例では、先ずグロリオサの赤色と赤芽柳の糸、芽の赤色を重ねてみようと考えた。可愛く膨らんだ糸、芽の艶やかな赤と褐色の枝の色を背景にすると、グロリオサの朱赤がより鮮やかに見えてくる。そしてグロリオサの黄色い縁取りにピンポン菊の瑞々しい黄色が呼応して、ピンポン菊の黄色がグロリオサに映っているようにも見えてくる。花器には赤と黄色を鮮やかに引き立ててくれる濃紺色の鉢を選んだ。色は色どうしの重なりで感じ方が変わる。またたとえ離れていても色どうしは響き合うものだ。さらに形や質感、量感も影響してくるのでなかなか難しい。いろいろと第江如誤しながら、印象に残る組み合わせをみつけたら、しっかりと自に焼き付けておこう。4

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