テキスト2007
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あやめオクロレウカ・縞太蘭仙驚花型真の二種交挿花待紺白練込手水盤古田蒲科の植物の生花の中で、葉が最も使いやすいのがオクロレウカである。長さもあり幅も広いのや狭いのもあって様々に使い分けることができる。その上萎れにくい。杜若や花菖蒲より強いのである。葉は一年中売られているが、花は大体五月頃からだが、初期には作例のような紫色で、六月から七月にかけて白い花弁で、中心部が濃い黄色の花になる。その黄色の特色からイリス・オクロレウヵ・ギガンテアと命名された花である。作例では円相末商と二種の交挿としたが、かなり高くいけて両者の、のびやかさを活かしている。葉の組み万は花菖蒲に準じればいいが、作例は三枚組で仕上げている。そろそろ白花のオクロレウカも咲き始めるが、紫の品種より背が高く葉の幅も広い。その二種を交ぜ活けにすると、花菖蒲や杜薪とは感じのちがう良さのある生花ができる。六月の生花として、私の好きなとり合わせの一つでもある。留しまふとい7 真

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