テキスト2007
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なつめ家のクリスマスシンプルでモダンケンチャンがこの花を見て、「クリスマスか?」、私「そう、そう見える?」、「そらゼッタイクリスマスやで」。あまりクリスマスらしくない花でクリスマスを表現しようとしたのがうまくいったらしい。子供の頃、母が毎年部屋にクリスマスの感じの花をいけてくれていたが、私達姉妹は友達の家と同じようなクルスマスツリーを飾ってほしいと思っていた。でも私が中学生だった頃、花屋さんに頼んで縦の木を届けてもらって妹と二人で立てたことがあった。その年と次の年ぐらいでおしまい。以後縁は切れている。でもクルスマスイブは母の誕生日なので写首穴の前にこんな花を飾って皆で騒いでいる。花材カーネーションアカシア花器角瓶ガラスの水鳥クロトンの黒い葉に、葉脈が赤く浮かび上がる。葉の先のとんがり具合も「ちょっとほかのはっぱとはちがうのよ」という感じで、に個性がある。そんな葉を主役にするなら、とり合わせはシンプルな方がいい。大輪のシンピジウムが、〈表紙の花〉八二頁の花〉一枚一枚楼子仙渓ちょうどリップの部分の赤色がクロトンと相性がよさそうだったので、思い切って短く切り、左側にクロトンを立て、右側にシンピジウムを傾けて出し、視覚的なバランスを考えながらいけた。赤い敷物を敷くと、シンプルでモダンな成此花になった。花材シンピジウムクロトンの葉花器茶色線水盤〈三頁の花〉棲子榔子は種類が多い。木の古川さも、葉の形も、そして実は一人で持てないほど大きいのから、作例のような小粒のもある。榔ノナ科は二OO属、二000種をかか、える熱帯の大家族である。太+円から人類の生活に様々に利用されてきたが、熱帯性の植物なので、日本に住む私達にはよだにエキゾチックな南洋の木である。榔子も北口は葉、だけをいける程度のものだったが、近頃は小粒の南米側子、クロツグの実や作例のような実も手に入るようになった。とり令わせは、やはり南方系の赤いアマリリス。銀の盆はトルコでほが買った一枚。花材アマリリス榔子の実コーヒーカップの業花器銀盆方形黒色花器榔子の実に赤い花をそえてやし2

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