テキスト2007
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やましゃ〈ゃくやまーやくやく山から下りて来た花仙驚山均薬の実がはじけると、殻の内側は独得な赤い色で、艶がその赤みを強調している。そして種子は濃紺色である。そのこ色の対照はかなりきつい。以前山均薬の実は、その気のある花屋で時折見かけるにすぎないものだったが、近年栽培されるようになったらしい。だが桜子の話では、極を播いてから突ができるよ、つになるまで五年もかかるそうである。社同暇早も自生しているのは山地の半日陰や湿り気のある崖地で自生する多年草である。庭に植えておいても崖地で垂れ下がって咲く本来の性質を忘れず、茎は斜めに伸び上がって育ち、花の咲く頃には枝先は垂れ下がってくる。作例のように中々いい格好なのである。山苅4楽の実の色は強す主』て使いにくいのだが、同じ季節の山草であるおとなしい感じの色の杜欝早とはよく合っているのではないかと思う。山均薬は山地の落葉樹林に生え、四、五十γの高さに伸び上がる。二種の山草を、そのままの姿にいけてみたのだが、山均薬の実の色の強さに合わせてこの花器を選んだ。山均薬の実は来年も使ってみよう。花材山均薬の実社協草花器山地黒抽象文一耐査9

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