テキスト2007
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え狗のこ子ろぐ草え、おみなえし、鶏頭ととり合わせて竹能にいけると、これはもう典型的な秋草のいけばなである。暑かった今年の夏も過ぎたかと思うと、安省一に秋草を、それらしくいけたくなる。格北に住んでいた子供の頃、まわりの空地に狗子草は、いっぱい生えていた。でも現在花屋で売られているよ、つな立派な狗子草は見あたらなかったように思う。いい姿の狗子草は、よほど条件のよい所で育ったのだろう。或いは栽培種かもしれない。私の家に植わっていた品’&,.、、薄も年二回植木屋さんが入ってくれていたが、その時ついでに薄にも肥料をやってくれていたので切りとっていけても水を下げることがなかった。野山で切ってきた薄とは大違いなのである。物静かな、という感じの秋草の中で色も形も日立つのが鶏頭である。とくに大頭のは秋のいけばな展には欠かせない花材である。濃いオレンジ色の鶏頭、狗子草をとり合わせると、そこにはおみなえしをそえたい。色がはっきりしていて重みのある鶏頭と、細くて頼りない狗子草との対照を中和させてくれるのがおみなえしなのである。花材狗子草おみな、えし鶏頭花器染竹竹箆秋が来て機9 / / 子二~-:

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