テキスト2006
26/143

土品、っh山吋いタ初花〉同さ一・ノはほどの生花である。名前通り地面に這、つよ、つに育つ。水盤の中で水につかっている部分は根になっていて、太さは二十五γほどあった。届けられたときは、この三倍ぐらいの枝葉がついていた。暫く、どんな枝筋になっているのか見定めた上で、一挙に生花に仕立て上げた。留は、副の下部から右斜め下に伸びた枝を、そのまま生かしている。余分な枝を切り放しただけの気分のよい生花だった。花材這柏槙花器焼焼水盤いい水墨画を眺めたり、いい漢詩に出逢うと、いけばなでも、こんな情景を表現できるのではないかと思ってしまう。この三代展でも、そんな思いが念頭にあったのだが、それは私にとって、未だ先の話。だが想いはあせらず育ててゆこう。八十頁の花〉冬の花として苔梅の生花をよくいける。晩秋に落葉した梅の老木は、苔に覆われていて、奮ははっきり見えるほどふくらんではいない。咲いているのは椿。実ができているのは千両や万両。初冬の京都の庭に件んで、倦きずに見入ってし私の家の庭にも梅を植えている。その下で咲いているのは真赤な山茶花である。這柏槙の生花苔梅の生花矢野順郎作。仙驚万仮病司{山10

元のページ  ../index.html#26

このブックを見る