テキスト2006
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それぞれ寒楼花型副流し花器焼締め横長水盤晩秋から初冬にかけて、来、機が花屋に出はじめる頃には水仙など色々な冬の花が咲きはじめる。棲は品種が多く、咲く時差も夫々である。十月棲からはじまって、冬が近付くと寒棲がいけられるようになる。一応寒棲とはよんでいるが、楼の図鑑で見ると、寒棋とは大島棋と緋棲の自然交配品種で、開花期は二月だそうである。実際に、東京都の多摩森林登子閣の棲保存園には二五O種の棲が植えられているが、本当の寒棋は保存園の真ん中あたりにある。私達が実感としていけている寒棲の本名は私にもわからない。だが私の好きな棲である。この棲の生花の副は垂れ下がっているが、もともとこんな形の枝だったのである。栽培業者が一枝を束ねるとき、こんな形になってしまったらしい。{山万辰男司6

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