テキスト2006
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こtもす紅葉の中で鳴く鹿にも出会えるのだろう。少し羨ましい気もするが、いけばなでそんなしみじみとした秋を表現できれば。花材秋桜アロカシアパlプルマウンテングラス花待赤色粕陶鉢父方の祖父母の家には広い笠敷があって、薮の上の・万には秋になると亦や緑色のカラスウリの実が生っていた。子供の頃はその朱赤色に熟した実が珍しくて、長い棒を使って何度もとろうとしたが、届く訳もなく、落ち葉だらけになりながら口惜しい思いをした。未だにカラスウリを見ると、手に入れたくなるのはその思い出のせいだろうか。ウリ科の蔓性の植物だが、茎が細い紐のように切れやすいのに、何故か大きな実を実らせている。実は食べられないが、ぬるぬるの果肉を洗って種子を取り出すと、変わった独特の形をしている。大黒さんや恵比須さんの顔の形に似ているので、財布に入れておくとお金が貯まるとい、っ。カラスウリの色変わりを引き立てたくて、満作と桔梗をとり合わせてみた。カラスウリの実〈3頁の花〉棲子3 カラスウリの種子

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