テキスト2006
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つるうめもど、かしわぱは〈ま二うやほう‘花器は、どれも分厚くてでこぼこしている。表面はどろどろと動き出しそうなのに、軽やかにそこに在って水が満たされるのを待っている。花をいけると柄物と一体となっていきいきと表情が変わる。器の個性が花と共鳴する、そんな器である。方で、器も花も生かす工夫をすればいいのだが、仁松氏の器は、器の方から花を呼び寄せる何かがある。に葉の緑と季節の小花があれば秋を感じとれる。やは『4+5家にはかなり沢山の花器があるとは思うのだが、いける花を決めてから花器を探すことが多いので、花選びと同じくらい時間がかかる事もある。花型も時には少し珍しいものを考えてみたいと思っている。今回は花の器ではなく、料理の器を使ってて作の花をいけてみた。義勝先生から頂いた陶製の器である。器の個性花と器八二貞・三頁の花〉棲子父も好んで使っている宇野仁松作のどんな器でもとり合わせる花ゃいけ尾花(薄の穂)と艶やかな実、そこ花材矢筈薄蔓梅擬柏葉白熊(梢科・高野待絹)花器碧紬花瓶(宇野仁松作)花に合う器を選ぶのはとても難しい。テキストのPZ具では、とり合わせもこの器はどちらも料理写真家の佐伯〈表紙の花〉仙渓2

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