テキスト2005
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かごめ(第三種郵便物認可1985年日月お日)桑原専盛流いけばなテキスト別号2005年5月l日発行(毎月l回1日発行)桑原導度流家一光発行定価五OO円健一郎と順之助の通っている高倉小学校は、私の家のすぐ近く。買い物帰りに放課後、校庭でワイワイ、ガヤガヤと走りまわっている様子を時々眺めにゆく。二人がどこにいるのか中々見分けがつかない。男の子も女の子も入りまじってボlルを蹴ったり投げ合っている。この盛花をいけているとき、そんな様子を思い浮かべていたのかもしれない。新学期の始まった頃、満開だった桜は、もうすっかり若緑の葉桜に変わっている。そして錦小路の八百屋の店先も街にかわって薄皮がまだ淡い緑色の新玉葱、新じゃが芋。わざわざ「新」とことわって並べられている。同じ頃、花屋には季節ならではの大輪の鉄線が目をひき、植えこまれた方々のお庭の皐月が大きな花色のかたまりになって咲く。毎日いける花、毎日食べる色々なお野菜やお魚。その色々は季節としっかり結びついている。それをどんな風に味つけ、どんな姿にいけょうかと考えて暮らす。人々本来の生き方とは、そんなところにあるのではないだろうか。花材八重咲白鉄線淡紅色皐月花器龍目黒紬花鉢校庭で棲子一\\巧当者・}内口当mwymwg−ωゆロwo−−nOB

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