テキスト2005
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水仙の立花仙粛実菊が色付きはじめると水仙。そして又水仙の立花をしてみよ、つかなという気になってくる。毎年立てているのだが、写真に残してみると、その年、その年で形が違っている。いけている問は、それほど花型を変えてみようとは思わず、ただいい花型ができれば、と手を動かし続けていけ終わる。私は水仙には、あまり曲をつけない。特に初冬の水仙は、幼いようなぷ直な葉である。仙東に細針金を通しはするが、最小限度におさえ、足もとをととのえるだけにしている。一月の半ばを過ぎると雪折れ葉の奇妙な形に曲がった葉が出はじめる。山をつけ、本数も多く立てるのは、その頃からである。立花での水仙は、一色以外では正真に据えることが多い。真に枯れ声、正真に水仙というのも冬の立花として好きなとり合わせである。小型の松の正真に使ってお正月を迎えたり、南天ともいい配色の立花になる。流伎三宅日117 高lj目同

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