テキスト2004
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ど〈だみベにぱ企しますす、かたしろくさ花の名前八叩頁の花半夏生八竹切り花に用いられるトルコ桔梗は一九三四年に日り本んどのう園芸カタログに始めて登場した龍伊科の北アメリカ原産の花である。学名はゲンティアナ・ユーストマ・グランデイフロルムで、良い口の形をした大輪の龍胆科の植物とい、っ意味だそうで、桔梗科の花ではない。そして、北アメリカのロッキー山脈東側、テキサス辺りがその故郷である。二十五年ほど前の誕生日に、棲子とはなが私に贈ってくれた「アメリカの野生の花」という手描きの植物画集にも龍胆科の花として出ている。古く奈良時代に染料植物として渡来自然開花期は八l九月なので、応晩夏の花とみていいだろう。そのような感じを見せたいので、花器はカットグラスを使い、暑苦しい花色は避けて、白地に緑の浮かんだアンスリュlムを選んだ。花材トルコ桔梗花器半夏生と書かれていても、「ハンゲショウ」と読める人は少ない。げ半あん夏ご生というのは三ヶ月にわたる「夏安居」の中間という意味の仏教語で、その頃生えるので「半夏生」というそうである。夏至(六月二十二日)から数えて十一日目の七月二日が、その日に当たる。(仙薪作)アンスリュlムボヘミアングラス頁の花V(素子作)一V半夏生でなく「半化粧」とも書かれるが、これは葉が半分白く化粧したように見えるからである。片白草という別名もある。戟草科の半夏生属の多年草で、本州関東以西から南西諸島からフィリピン、中国にかけての東アジア温帯の低湿地に群生している。親類の少ない花で、他にはカナダのケベック州からアメリカのフロリダ州までの低湿地に分布するアメリカ半夏生だけしかいない。だがアメリカ半夏生の葉は白くならない。紅花は日本の野生植物ではなく、して栽培されるようになった。そして花の末すえ(つむ先ぱな)を摘んで染め物に使うので末摘花とよばれるようにもなった。現在では植物性染料としての需要よりも種子からとれる良質な食用油(サフラワーオイル)をとるため中国やアメリカで大規模に栽培されている。紅花は、花そのものは独特のいい感じを持っているのだが直立する細い茎の感じが堅苦しい。半夏生の白と緑の葉、白い穂状の花がとり会わせられでもまだ少し堅い形である。しなやかにカーブする縞薄を加えて花形に柔らかみとのびやかさがでる。花材紅花半夏生縞薄花器青ガラス八角形水盤10

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