テキスト2004
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おらんだあやめあやめグラジオラス花型株分け挿花器長方形水盤グラジオラスは、世界で最も普及した花の一つだろう。だがあまりにも当たり前の花なので来歴は忘れられがちである。現在庭に植えられたり、切花として売られているグラジオラスは、アフリカの印度洋側の沿岸地帯の原種の伝彩で豊富な夏咲種が主になっているそうである。ヨーロッパでは十六世紀頃から西アジアや地中海沿岸地方早咲種が栽培されていたが、十九世紀になるとアフリカ原産種が園芸栽培されるようになって、現在では五千種を越えている。日本に渡来したのは十九世紀の終わり頃で「阿蘭陀菖蒲」とよばれた。生花としては首里甥粁の植物として葉を組めばよいが、切花の場合、一本に使える葉は三枚ぐらいなので花一本に対して葉は三枚が限度で花茎の上部の細葉を控えにまわす。菩蔽は留など短ど枝どりして葉を有効に使う。(仙薪作)5 真

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