テキスト2004
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き〈らんぽぷど・司,かんかhuうとうはずt何,f、L封r切bすさんかお・っとう〉飾る食べるいい色だな、見事にそだてられたなと、勿論美味しそうに見える果物は飾っておいても見飽きない。この桜桃や葡萄も一粒づっ丹念に手入れされてきたことがよくわかる。桜の花は日本人の心を象態する花だが、実の美味しい桜桃は明治以降に栽培されはじめた西洋実桜である。西洋実桜といっても、その原種は西アジア産で甘果桜桃とよんで、酸っぱい酸果桜桃と区別されているc日本で栽培されている桜桃は果樹として改良が進んでいて、皮もやわらかく、味も甘みの多い「ナポレオン」や「佐藤錦」が多いそうである。それとカリフォルニア産の「ブラック・タlタリアン」が季節になると果物屋に沢山出まわってくる。マスカット・オブ・アレキサンドリアは、以前にも書いたが、お酒を飲まない同教徒が作り出した生食用の葡萄で、エジプトのアレキサンドリアで作出されたのだそうである。桜桃とアレキサンドリア、そこにアガパンサスをとり合わせ、葡萄の葉をそえてダイニングテーブルにのせると夕食の会話に弾みがつき、豊かな一円が終わる。花材アガパンサスマスカット・オブ・アレキサンドリアと葉花器ステンレス鑑(素子作)3

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