テキスト2004
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しんとうめっきゃくj。でも暑さに虐げられる夏の三ヶ心頭を滅却するより・−「心頭を滅却すれば火もまた涼し。」禅の公案で、無念無想の境地作晴れば火も熱くない。織加信長に焼討ちされた海林寺の模川がこの備を発し、従容として焼死したとい月も心頭を滅却し続けられはしない。だが熱さ、暑苦しきは気温だけに支配されるのではなさそうである。二十年以上前に読んだのだが、蒸し暑きの不快指数を計る実験として次のような実験が行われた。蒸し暑きがある限度を越すと額に汗が出始める。実験のため、夏に何人かの学生が教室に集められ、ストーブを焚いて大鍋で湯を煮たぎらせ、湯気を立てた部屋に閉じこめておくと、次第に不快指数が増して額に汗が渉み出してくる。室温は四十度以上、湿度も九十%を越し、教室内は汗と人いきれで嫌な臭い。その室内に緑の葉の繁った植物の鉢植えが運び込まれると、不快さを示す学生達の額の汗が、すっとひくそうである。氷柱を持ってきても、造花の緑を持ってきても、そうはならないのである。そのような現象が何故起きるのかはよく知らないが、植物の生命が何かの影響を与えてくれているらしい。夏の過ごし方も冷房で気温を下げればいいと言うだけのことではなさ汚つである。自分の周囲どのように設えるかが大切なことなのである。この楓の投入は私の家の玄関に飾っておいたのだが、入って来る人は、それぞれに清涼さを感じて下さっているようであおあしだるれ。使った楓は「青枝垂」という。別に珍しい品種ではないが、掌形の細い葉なので風通しがよさそうに見えたるめと。も唐糸草の軽やかなピンク、夏の為塑花臼材合青は。楓枝(の垂木楓陰で満足そ、つに咲いている為朝百合唐糸草花器向日葵四本を主材にいけた中作だが、いける本数を減らして左図のような小品花にも変えられる。更に減らすことのできるとりあわせの例。花材向日葵花器変えられる・・〈表紙の花VA慣黒地プラチナ粕扇歪回控dM訴の葉素子作)(仙薪作)λ2

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