テキスト2004
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ltで主材猿捕茨(山帰来)主材が下へ垂れ下がる姿のものは投入垂体型にいけてその個性をいかす。投入垂体胴主型では、主材の大部分が胴の位置に垂れ下がるので、枝の姿が自然に前方へ垂れ下がるものを選び、その自然の姿を生かすようにする。作例では主材となる猿捕茨を控」に使ったが、枝振りによっては「真、副、胴」「副、胴、中間」など、胴を強調しつつ他の場所にも加え、変化のある花型を作るといい。猿捕茨は百合科・牛尾菜属の蔓性落葉低木で、日本全土の山野に分布している。若葉で餅や鰻頭をはさんで蒸して食べる習慣が今も残っていて、それを名物として売る店もある。また若芽はゆでておひたしにし、葉を乾燥させて茶の代用にもされる。茎はジグザグに曲がって伸び、葉のつけ根から仲びたて本の巻きひげを他のものに巻き付けて生長する。雌株と雄株があり、春に黄緑色の小さな花を咲かせた後に実となり、秋に赤く熟す。放射状に集まってつく実の姿と自然の枝の動きが見所となる。副材透し百合姫百合「胴、留、⑨投存垂入主体基胴本花型型4

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