テキスト2004
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なつはぜぽたん花材夏櫨牡丹7頁の花V牡丹は中国を代表する花のつだが品種数はかなり多い。闘芸栽培は中国で始まり、日本に渡来して日本で作られた品種も多数あるが、アメリカやフランスでも新品種が作られている。フランスの牡丹では黄花の一重咲の金帝、万重咲の金閣と金晃などが和多乞つけて栽培されている。日本でも江戸時代になると各地で栽培されるよ、つになり現在では島根県が主産地になっている。あまり水揚げもよくない上に、切花は蛮でも、咲きはじめると半日のうちに全開して散ってしまうことが多い。水揚げは切口を炭化するまで焼き深水につけてから手早くいける。栽培技術が進歩したため早くから花屋に出るが晩春の花である。(素子作)花器萌葱青磁・清水卯一作どうだんつつじ満天星オンシジュlム花型・二瓶飾り〈8頁の花〉主瓶満天星真流し副瓶オンシジュlム副流し満天星の主な品種は六種類ほどあるが、品種によって自生地は北海道南部から本州、四国、九州に分かれている。門生種の分布地図を見ると近畿地方以西には白満天星と紅満天星が多いようである。京都の周囲の山にも沢山自生しているが、枝ぶりは間延びがしていて形のよいのは少ない。関脇科の低木だが切り携めもできて形をとりやすい枝物花材である。五月から六月にかけて花が咲くが若葉色と小さい花の対象が美しい。作例では二瓶飾りとして、オンシジュlムを副瓶に使ってみた。花器は宇野仁松作。三十年ほど前に先代(十三世)と一緒に買いに行った私の好きな花器で、何かにつけてよく使っている。緑紬杯形コンポート黄土色粕杯型コンポート(仙薪作)牡丹〈留日IJ8

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