テキスト2004
46/140

黒芽柳(黒柳)和則黒芽柳は猫柳の突然変異と考、えられていて、芽鱗片(花穂を保護する帽子状の薄皮)が脱げ落ちた後の花穂がやや赤みを帯びた黒い色をしているのでこの名がある。枝も赤茶色なので、黒い花芽とともに色彩のひきしめ役となって他の花の色を際立たせてくれる。次のような明るい花との取りあわせが考えられる。・黄色の刷帆水仙と樺色のチューリップ・アマリリスと菜種.白のストックとスイートピー(ピンク、薄紫)・チューリップ数色作例には赤色のチューリップと黄色の透かし百合を取りあわせた。まず後方に黒芽柳を立てる。黒芽柳は枝が柔らかく携めやすいので、全体に水際から広がりのぼるように形をつけている。次に中央後方から右前へ五本のチューリップを挿していく。茎の曲がったチューリップは前へ出ながら花が上を向くようにとめる。足元で余った葉は目立つところに挿し加えておく。最後に左前方に黄色の透かし百合を低く入れて明るさを与えた。春の季節感字}大切にするなら菜種の方がいいだろうが、モダンな組み合わせの例としてチューリップよ均も透かし百合を低く使った。II

元のページ  ../index.html#46

このブックを見る