テキスト2004
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』人菊の立花屋さん花が「仙今年は菊があきまへんなl」と云っていたが、確かにこの秋は良い菊がすくなかった。夏にならないうちから、次々に押し寄せてきた台風のせいである。そして農作物が大きな被害にあったが、花弁栽培業の方もかなりダメージを、つけている。京都は被害を免れたが、他府県から花市場に送られてくる花の量と質は落ち込んでいるらしい。作例は研修会で立てた一瓶である。真は伝承に従って黄菊を用いたが胴は本来なら葉菊といって、葉が茂っていて花の咲かない菊を使うところを黄色の小花にかえた。控も副とは別の菊を使うのだが、副に下がり枝の形のよいのがついていたので、その下がり枝を控に見立てた。粛作真10

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