テキスト2004
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応用花型③盛花立体真主型(胴・中間・控省略)月桃の実応用花型は基本花型に一工夫を加える花型である。今回の作例では、し真ん・副そえと・留めの単純な構成にすることで、三種類の花材それぞれの個性を際立たせた。真に立てたキャンディーのような実は月桃の実。月桃はインド南部、東南アジア、南西諸島を含む亜熱帯に群生する生萎科の常緑多年草。高さは二i三伝、長陪円状の葉には独特の芳香がある。初夏には内く可憐な花が咲き、初秋には赤茶色の実ができる。日本では沖縄でごく普通にみられる。留に低ノム削へ倒しているのはキングプロテア。南アフリカ原産のヤマモガシ科の低木。花序は雄大で重たく、桃色の王冠のように見える総葱片が無数の小花を取り囲んでいる。プロテア属には変異が多く、ギリシャ神話の海神プロテウスが変幻自在なことにちなんで「プロテア」と名付けられた。この個性的な二種にユーカリの灰緑色を加えて両者の中継ぎとし、灼熱の地の空気感をだした。キングプロテアユーカリ副ニ材材4

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