テキスト2003
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てくんみも司五00年代の終わり頃ヨーロッパに北アメリカ原産の向H葵は阿肝一渡り、その百年後の一六00年代の末に日本に渡来した。当時としては早い伝播といえる。一六00年代の終わり頃というと、丁度初代富春軒が「立花時勢粧」を舎き上げた時代である。ヨーロッパでは、種子から食用油をとるため、広大な畑で栽培されているが、とくに見物なのは花径が三rもあるロシア向日葵である。長いしっかりした茎を二伝近く伸び上がらせ、天辺にギラギラ照りつける太陽に向き合う向円葵は正しく夏の花である。この向日葵の盛花は槙子のいけたもので、黄色と淡紫色の花との対象が非常に美しい。それに向日葵も一色でなく、レモンイエローとオレンジイエローの二色を使って色の厚みを作っている。花器のステンレスの龍は、ドイツの調理器メーカーの製品だが、能の中の一一輪の向日葵がかわいい。花材向日葵二種トルコ桔梗花器ステンレス範赤ガラス器アマクリナムは本アマリリス(ベラドンナリリl)とクリナムをかけ合わせた園芸品種で、作例のようなオレンジ色の花の他にピンクのもあアマクリナム〈2頁の花〉〈表紙の花V卜夏2

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