テキスト2003
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なつはぜ申が夏櫨紅菊花型草型副流し花器煤竹寸筒夏櫨は、春から晩秋まで、生花に限らず立花、盛花、投入によく使われる花材である。だが枝ぶりは一本づつまちまちなので、緩や伊吹のように一定の花型にはあてはめにくい。作例では真の頂点が、笠のように聞いている。この形も夏櫨にはよくある枝ぶりである。ただあまりにも葉付きが多かったので半分になるくらいまで刈りこんでいる。以下、副、胴も真と同等な葉の量になるよう摘みとった。そして、副の分かれれまでは、枝に大きな歪みのない物を選んで、水際をまとめやすくする。いくら枝の上半分が形良く整っていても、下半分が曲がりくねっている枝ではいけ上げられないのである。留、総囲、控には紅菊を選んだが、色彩の乏しい夏櫨には必要な配色である。6

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