テキスト2003
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かぎくるま(第三種郵便物認可1985年日月お日)桑原専慶流いけばなテキスト仰号2003年5月ln発行(毎月l回1日発行)桑原専慶流家元発行風車!かざぐるま!健一郎は、近頃自分のことを「オレ」とよぶようになった。弟の順之助も「オレ」。そして健一郎は順之助に対して「オマエ」。「ボク」から「オレ」への変化は、変化というより脱皮、或いは友達の集団を受け入れられるようになる成長過程を示すもののように思える。ホッホチャンは、それを見ていて、ケンチャンに、ホ「オイ、オマエ」、ケンチャンはキョトン。ヶ「ボクのことか?」ホ「そう。今日はテキストの写真撮りの日ゃから、大丸に行ったあと花を買いに行くけどついてくる?」ケ「行きたい!、エl花あったら言うたげる」ということである。そして三軒まわってきたがケンチャンの気に入った花は、蓄薮二種、ガーベラ、ラビット・ファlンだった。夕方写真撮りがはじまってからもずっと横で見守っている。私達がやっていることが面白いらしい。ケ「ホッホチャン、なんでお花と一緒に風車をいけるのや?」ホ「このお花は五月号のでしょ。五月はね、空が晴れてて、気持のいい風が吹く月なの。だからね、風薫ぐるる五月っていうの。そしてね、この鉄線と仲間の風ま車の花が咲くの。ホッホチャンはこの頁に色んなもの使うでしょ。去年の六月の梅雨の時には雨傘を使ったでしょ。お花にはね、皆、咲く季節があるの。だから、ケンチャンにその季節を覚えてほしいから、夏には夏の遊び道具を一緒に写すの。わかった?」ケンチャンはわかったような、わからないような顔で聞いている。そして写真家の宇佐美さんの仕事が面白いらしく横にへばりついている。それに和則叔父ちゃんには言いたいことが言いやすいのか、勝手な意見をしゃべっている。見かねて楼さんが「こっちへ来て毒たべなさい」。お風巴から上がって寝る前にもう一度和則叔父ちゃんの仕事を見に来てこの日は「おやすみなさい」。F2U一\\当者名・}内戸』者∞UM凶円mF’ωODWO−−のOヨ定価五OO円

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